1

- クリスマスレクにぴったり!毛糸で作るポンポンツリー
- レクネタ:冬 2022.12.09
検 索とじる
注目記事
2025.12.22
日頃のコミュニケーションにちょっとしたひと工夫を加えることで、高齢者のレクリエーション活動への参加意欲は変わってくるものです。
今回は、レクリエーション介護士を監修する一般社団法人日本アクティブコミュニティ協会の公認講師 藤井寿和先生に、高齢者の参加意欲を高める関わり方について伺いました。
「どのような声かけや工夫で、高齢者の心を引き込み、参加につなげていくのか?」
実際の現場事例を交えながら、すぐに実践できるヒントをご紹介します。
高齢者の皆さんが、自ら「参加したい」と“こころが動く”レクリエーションを一緒に目指していきましょう!
「高齢者」とひとくくりにするのではなく、皆さんそれぞれが歩んできた時代や地域、環境を知ることが大切です。そのための第一歩が「傾聴」です。
高齢者一人ひとりに対して興味を持ち、話に心と耳を傾けることで、「何を望み」「どう感じて日々を過ごしているのか」に想像力を働かせます。
また、日常業務の中で流れ作業のように関わるのではなく、
「自分は今、どんな姿勢で接するべきか?」
と意識し続けることが大切です。相手と真摯に向き合う姿勢が、信頼関係の土台となります。
特養に入居していた85歳Aさんは、いつも「ありがとう」と、優しく言葉を返してくれる方でした。しかし、その笑顔の奥にあるニーズを誰も引き出せないまま、入居一年が経ちました。
ある日、お正月のレクリエーションで「お年玉カードゲーム」を実施し、「手にした金額を何に使いたいですか?」と尋ねると、Aさんが小さな声で「お墓参り」と答えてくれたのです。
そこからご家族と相談員を中心にAさんのお墓参りに向けたプランがスタートします。
お墓参りという明確な目標・目的をもったAさんは積極的にリハビリに意欲を示し、日ごろのレクリエーション活動においても毎日笑顔で参加されるように。6か月後のお墓参り当日は、車椅子ではなく杖歩行で外出できるまでに回復しました。
今では年2回のお墓参りが、Aさんご家族の恒例行事になっています。
この事例は、面談やアセスメントでは引き出せなかった本音が、ゲームを通して現れた好例です。アセスメントやヒアリングで直接的に接することも必要ですが、時として、例えば「ゲーム」だからこそ、言えることもあるでしょう。
そんな時に心と耳を傾けて意識して接していることで、アセスメントというアンテナが張られ、心の中の気持ちを聞き流さずにキャッチすることができるかもしれませんよ。
<関連記事>
・高齢者の参加意欲を高めるヒント<第2回>